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日本スポーツ産業学会 第10回冬季学術集会シンポジウム 「スポーツ×産業×教育」

日本スポーツ産業学会 第10回冬季学術集会シンポジウム 「スポーツ×産業×教育」
橋本太郎│ブロードメディア株式会社代表取締役社長 ルネサンス高校グループ代表
徳田真彦│大阪体育大学 体育学部 健康・スポーツマネジメント学科 講師
鳥山 稔│至誠館大学 現代社会学部現代社会学科 助教
棟田雅也│鹿屋体育大学 スポーツ人文・応用社会科学系 助教
司会  古川拓也│大阪成蹊大学 経営学部スポーツマネジメント学科 講師

本シンポジウムでは、社会的意義というものを教育に置き換えテーマを「スポーツ×産業×教育」と設定し、スポーツ産業を発展させるためにどうしたらいいのか、それらの課題について議論を行う。

part 1│プレゼンテーション
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eスポーツを用いた高校教育の現状
橋本太郎  趣旨説明▶鳥山 稔

鳥山 eスポーツとは、エレクトロニック・スポーツの略で、コンピューターゲームや、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称と定義されています。近年では、eスポーツを単なるゲームとして捉えるのではなく、教材のひとつとして学校教育に用いる事例が増加しています。
アメリカでは北米教育eスポーツ連盟が中心となり、STEAM教育の一環としてeスポーツを用いた取り組みが行われています。また、競技成績の優秀なeスポーツ選手に対して奨学金を与える制度や、eスポーツを学問として専攻するプログラムを導入している大学も増えており、今後ますます教育での活用が盛んになることが予想されます。
中国においても同様の取り組みが行われてきています。中国ではeスポーツの市場を支える人材の不足が叫ばれており、その対策のひとつとして、eスポーツに関する学部専攻や専門学校等が続々と設立されてきています。このように拡大する産業を支える人材育成が行われている一方で、ゲームのネガティブな面にも注意が払われており、オンラインゲームの利用時間の規制が行われている現状もあります。
日本においても、急速にeスポーツを専攻する学校が増加しており、2023年時点で、確認出来るだけで45の通信・専門学校(同学校の各キャンパス含む)が設置されています。近年では、中学校や高等学校においてもeスポーツを教育に活用する事例が増えてはいますが、未だ継続性が課題となっている学校が多く見られます。そのため現状では、eスポーツを活用した教育は通信・専門学校を中心に展開されています。
そこで今回は、数多くのキャンパスでeスポーツを使った教育を進めている、ルネサンス高等学校を設立、運営するブロードメディア株式会社の橋本太郎代表取締役社長に、ルネサンス高等学校の取組みや、eスポーツと教育の現状についてお話しいただきます。

英語・コミュニケーション・メンタル・PCスキル・プログラミング・キャリア相談

橋本 ルネサンス高校グループを2006年に設立し、2018年からeスポーツに取り組んでいます。私どものブロードメディア株式会社は、大きく分けて4つのセグメントでビジネスを行っています。1つ目は教育、2つ目は、VODの海外のものの字幕や吹替えをやっているビジネス、3つ目が放送事業で釣りビジョンという放送チャンネルを子会社で運営しています。そして4つ目が技術です。
今日お話しするeスポーツでは、高校教育の取組みに加え、eスポーツインフラの整備という意味で、クラウドゲーム技術を使った取組み、NTT西日本と組んだ、エッジ・コンピューティング事業の推進も行っています。また、大阪をベースにプロeスポーツチームであるCYCLOPS athlete gamingも子会社で運営を行っていて、eスポーツに関連した複数の事業を育成している状況にあります。
私どものルネサンス高校グループは、茨城県大子町、愛知県豊田市と大阪府大阪市に3つの高校を運営しています。株式会社が規制緩和による教育特区で運営している広域通信制高校です。2006年から営々と、既に2万名を超える卒業生を輩出しています。
2018年の4月から、日本の高校として初めてeスポーツコースを開設しました。それまでは、基本的に専門学校が一部を手がけていましたが、私どもは独自の教育方針に基づいて、eスポーツコースという正規のコースを開設しました。今では国内6拠点でeスポーツコースを展開しています。大阪の梅田、なんば、福岡の博多、名古屋の栄、東京の新宿代々木、それと横浜、そして、この4月から池袋でも、大型の施設を開校します。
2018年から当校の生徒向けにeスポーツコースを始めましたが、中学生からの強い要望に応える形で2020年から中学生を対象としたeスポーツ&プログラミング教室の「ルネ中等部」を始めました。義務教育に対応するためキャンパスを絞って開講していますが、梅田だけで既に100名の中学生がeスポーツコースに来てくれています。
ゲームをやり続けているだけだろうと誤解があるかもしれないので、私どものカリキュラムを紹介しておきます。
第一にeスポーツの言語というのは英語です。タイトルや基本的なアクション、その他全部英語です。したがって、バイリンガルの大学生講師によるeスポーツ特化の英会話授業に力を入れています。また、予備校講師を呼んできて、英文法を身に付けるための補習授業を同時に行っています。
2つ目、3つ目は割と特長のある授業として注目されています。2つ目はコミュニケーション能力の育成という授業です。私どもの生徒は、おかげさまで成績優秀で、結構な大会で勝ちますが、最初に驚かれることとして、受け答えがすばらしいという評価をいただきます。なぜなら勝ったときのチャンピオン・インタビューの授業を行うからです。また、eスポーツは集団競技でもあるので、仲間同士のコミュニケーションがとても大事になります。Discordなどを使って、仲間同士でものすごく密なコミュニケーションを取りながら、目的を達成しています。高度なコミュニケーション能力の育成に学校としても力を入れています。
3つ目がメンタルトレーニングです。日本の高校ではあまり例がないと思いますが、心理学の先生による、本番で力を発揮できるメンタルトレーニングを授業で行っています。生徒からやる気を引き出すという意味でもすごく重要ですが、メンタルトレーニングの過程で生徒の倫理観が養われることが分かってきました。つまり、eスポーツをやる上で自分が置かれた位置、仲間との関係、人のことを考えることができる、仲間を助けることができる、そういう倫理的に正しいことができることを、メンタルトレーニングで身につけてもらっています。職員たちは、この授業を通して生徒の体調がよく分かると言います。メンタルトレーニングの授業の受け答えから、体調管理につなげていく指導もできるということで、とても重視しています。
あと、これは言うまでもなく、デジタル社会で生きていく上で最も重要な高度なPC操作技能を習得します。実は、一番先頭に高度なPC操作技能が必要だと私は思っています。
当然そういう技能が発達するということは、プログラミングにも大きく役にたちます。プログラミング教育は、このコースでとても重要視している部分であり、最近ではRobloxを用いたプログラミング授業を、日本で初めて導入しました。
重要なことは、このエリアは驚異的な子たちが出てくることです。先々週くらいに子ども向けプログラミング学習環境の『Scratch(スクラッチ)』を習っていたような子が、既にプロも利用するゲーム開発プラットフォームの『Unity(ユニティ)』をいじっているみたいな、そういうすさまじい進化を遂げる子たちが結構います。私どもは、先にどんどん進む子のことは自主性に任せ、少し遅れがちな子はサポートする。そういうことをやっています。
また、カリキュラムというよりは、附属的にきちんとやらなければいけないのは、キャリア相談です。ルネサンス高校グループの教職員は、ブロードメディア株式会社の一般社員です。つまり学校という組織体だけではなく企業での就業経験がある、いわゆる学校の先生とは、少し違う経験値を持った人間がサポートしています。

OODAループ学習を通じたプロジェクト・ベースド・ラーニング

スタートして分かったことがあります。これまでの学校教育、研修教育や、あるいはビジネスでもそうですが、PDCA、Plan Do Check Actというサイクルの話を聞いたことがあると思いますが、eスポーツコースのカリキュラムの目的は、OODA教育、OODAループの学習だということです。
OODAループというのは、瞬時に観察して仮説を立て、意思決定をして行動するという学習理論です。これまでのPDCAサイクルというのは、経営学の本などをひもとくとすぐに出てきますが、計画を立て、それを実行し、評価して改善につなげていく。これを繰り返すことによってよい製品を提供するサイクルです。PDCAサイクルにも良いところはありますが、eスポーツでは計画をして何かやろうともたもたしていると、相手にやられてしまうということです。ですから、瞬時に観察し、状況が違ったら仮説を立て直し、その中から何をやるか決めてすぐにやる。これを訓練しているかということです。しかし、OODAループの思考プロセスを鍛える学校カリキュラムというのは、ほとんどありません。逆に言うと、スポーツの世界というのは昔からこれをやっている強みがあると思います。
スポーツやeスポーツを行うことで、教育の効果として、このOODAループ学習というところに、もう少しフォーカスを当てられると、その道に長けた人が育つと僕らは思っています。
つまり、eスポーツコースというのは、僕らにとってはプロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)の典型です。PBLというのは、要するに課題解決型学習などと言いますが、実はプロジェクトというのは課題という意味ではありません。プロジェクトとは、何としてもやり遂げなければいけないものというのが、ビジネスでの正しい定義です。課題解決などという生易しいものではない、本来的にはそういう言葉です。eスポーツコースというのは、OODAループ学習を通じて、生徒がeスポーツに真剣に取り組むプロジェクトであるということだと考えています。
eスポーツの本質は、瞬時に変わる状況に対して強いメンタルを維持し、仲間とコミュニケーションを取りながら臨機応変に対応し、ゲーム——(これをビジネスと置き換えてもいいですが)ゲームの戦略的な目的を達成することです。つまりここで身につく技能は、社会で仕事をする上で実は普遍的な価値があると思います。現にOODAループ学習で鍛えられたeスポーツコースで学んでいる高校生は、先般行われた第5回の全国高校生eスポーツ大会で、難関のフォートナイト部門で優勝しました。彼は大会で優秀な成績を収めているだけではなく、学校のイベントにも積極的に参加し、先ほどの「ルネ中等部」で中学生の講師も担当してくれています。学校としては、結果としての優勝にはこだわってはいませんが、全国高校eスポーツ選手権のフォートナイト部門は、200校417チームが参加をしてその頂点に立ちました。決勝に進んだ40チームのうち19チームがルネサンス高校グループの選手で、一応の成果が出ているように思います。それ以外の競技でも優秀な成績を収めていますが、繰り返しになりますが、結果というのは時の運もあって、教育の目的とはまた少し違うものであります。
また、もう1つPBLの特長的な活動として、生徒自身の活動の発信があります。その典型的なものが、各種イベントや展示会で自らブースを設営して、来訪者に自分たちの活動を説明することです。中でも、2019年にフランス(パリ)で開催された「第20回Japan Expo」に高校生10名を連れていって、現地でエキシビションマッチをやると同時にブースを設営して、日本のeスポーツの活動について説明をしたイベントがありました。こうした海外発信も行っています。
先ほど諸外国でのeスポーツの教育事例がありましたが、私たちのようには取組んでいないと驚かれています。目線を低くして、子供たちから上がってきたアイデアでeスポーツコースを作ったという事実が私たちの強みだと思っています。
また、保護者の皆さんの本当に深い理解とサポートがないと決してできない実験的なものですが、多大な御支援と御理解をいただいて、今日まで続いてきています。
例えば、当初は不安だったが、不登校だった子供が学校に喜んで通っているとか、夜型だった息子が、授業に出るために毎朝早起きしている、あるいは、友達と楽しそうに話している姿を見ると、親として悩んでいた時期の苦しみが吹き飛んだといった声をいただいています。
誤解していただきたくないのは、このコース自体は、不登校対策ということで始めたことではありません。OODAループ学習という、非常に有効な教育を提供するという大きな意味合いのための最重要なツールとしてeスポーツから始めたわけです。

▶様々なeスポーツ大会で好成績を上げるルネサンス高校グループの生徒たち(左)、練習風景(右上)。授業参観での橋本氏と生徒たち(右下)

昨年の12月にeスポーツコースの授業参観に僕が行ったときの写真(写真右下)です。この子たちは高校2年生で、この中の1人が真っ先に僕のところに来て、「今日は一言お礼が言いたいです。この学校を作ってくださって、本当にありがとうございます。僕は、生まれて初めて学校が楽しいと思っています。」と言われました。彼が生まれた17年前にこの学校を作った時「人と異なることが人に劣ることではないように、学校の在り方にも多様性が必要です。生徒が置かれた現実に対応し、学校側が柔軟に考えて教育を実践することを目指して、ルネサンス高校は創立されました。それはすてきなことだと思います。」と、僕は書きました。17年前の彼が生まれた年にこれを書き、17年経って、この学校を作ってくれてありがとうと言われました。こんなに創業者冥利に尽きることはありません。とてもうれしく思います。
ブロードメディアという会社の企業理念は、長年これをずっと標榜していますが、私たちが提供しているコンテンツとしての作品、あるいはサービスというものを教育に置き換えるとそのまま読み下すことができます。「創造力が生み出す優れた教育(作品やサービス)を広く社会に普及させ、より豊かなコミュニティーの形成・発展に貢献する。」というのが、教育における私どものミッションです。これからの展望、産業としてのeスポーツの未来は、僕は教育からだと思っています。お金儲けをやろうと思って参入しても、産業としてのeスポーツは惨憺たる状態です。誰も大きな利益は出てこない構造で、今、皆ドタバタともがいている。私どもはプロチームを持っているので、その大変さはよく分かっています。主軸はまずは教育からで、ここから巣立っていった人たちが、産業を支えるだけのボリュームと知力を身につければeスポーツの産業としての未来は、おのずと開けてくると思っています。そのためにも、ブロードメディアとルネサンス高校グループは、地域への貢献とeスポーツ・コミュニティーの発展に寄与してまいりたいと思っております。

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野外活動の教育的観点
徳田真彦  趣旨説明▶棟田雅也

棟田 それでは続きまして、「野外活動×産業×教育」についての趣旨説明、及び登壇者の紹介をさせていただきます。日本では人口減少、少子高齢化、地域経済・地域地場産業の後退、または地域コミュニティーの希薄化、自然環境の破壊などが問題視されております。そんな中、スポーツSDGsという言葉があるように、スポーツの力を使って地域や社会の課題を解決しようという流れが盛んです。様々な人材や組織が、スポーツを通じた事業を進めていくことで、スポーツの産業にも変化が生じてきています。

原田宗彦先生が提唱されたこの図では、スポーツ産業の構造として、3つの産業に分かれていたものが、近年では複合化していることを示しています。例えば、プロスポーツチームが自分のスタジアムを持って、グッズまで自主販売をするという事象が起きています。その界隈に自社のレストランを含めたホテル、病院、そして学校までを創設し、スマート・ベニュー化を進めていることなども、今後の日本のスポーツ産業として注目するべき点だと思います。
さて、スポーツには様々なインパクトが存在すると言われており、アイデンティティーの醸成や、地域の活性化などの効果があるということが、先行研究でも分かっています。しかしながら、プラス面だけではなく、マイナス面も存在することを忘れてはいけません。特に現在大きな問題となっているのが自然や景観の破壊、生態系の汚染などの環境面です。
そんな中、現在本日ご登壇いただく徳田先生と共に関わらせていただいているのが、トレイルランニング大会「FORESTRAIL HIRUZEN-SHINJO」というイベントです。消滅可能性都市に指定されている岡山県の真庭市と新庄村が協力して開催しています。自然環境の利用と保全の持続可能な好循環というものを、大会の理念としており、「走る人が増え、トレイルランニングに関わる人が増えるほど、蒜山・新庄の自然が豊かになっていく未来をつくる」ということを目指しています。その代表的な取組として、大会とは別日に参加者が自然環境保護保全の活動に参加するエントリー枠を設けたり、参加費に環境保全の活用に向けた寄附金も含まれたりしていて、アウトドアスポーツイベントが抱える様々な課題を解決すべく、コンセプトに沿った大会運営がなされています。
スポーツが成長産業として位置づけられることで、予算が多く投下されて注目度が増すことは、スポーツ関係者として嬉しいことではありますが、持続的に成長していくには何が必要なのかというのを、しっかりと落ち着いて考えていきたいところです。
今回のテーマにもありますように、スポーツ関係者に対して教育や倫理観を養うことこそが、スポーツ産業の成長を持続的に支える背後に必要なものであると考えております。そして、スポーツ産業の成長を持続可能な好循環とするために、人材の教育や倫理観を養うことができる手段として、野外活動やアウトドアスポーツから様々なノウハウを学ぶことができるのではないかという考えに至り、野外活動を教育的な観点で推進、貢献されている方をお呼びしました。

アウトドア産業の発展のため備えておきたい環境倫理

徳田 「野外活動×産業×教育」は、アウトドアブームに代表されますが、発展性のある分野だと感じつつ、少し間違えると、それが持続可能ではない状況に陥ってしまう危険性もはらんでいるという現状だと感じています。
私は野外教育を専門にしており、「野外教育×産業」を今回は考えてきました。活動の目的別にアウトドア業界をまとめて見てみると、1つは現在のキャンプブームに代表される、レジャー・レクリエーション、いわゆる気晴らしとかリフレッシュ、活動そのものを楽しむことを目的として行われるものがあります。次に競技を目的に行われるものがあり、今日ではトレイルランニングの大会やスポーツクライミングなどの大会がどんどん増えてきています。
あとは生活を目的に行われるものがあります。林業や漁業、農業は自然とともに生活をしていますね。近年では生活として行っている活動をイベントとして展開するような動きもあり、例えば、棚田の放置田をイベント会場として利用することにして、関係者や地域の人びとで耕してきれいにしたり、その地域の棚田で取れた藁や、マコモダケを編んで綱を作り、皆で綱引きをするみたいなイベントと地方創生を掛け合わせたような営みがあったりします。
こういった目的を取り巻くように、アウトドアブランドのメーカーや施設、活動フィールドとしての地域があると思います。
ここからは、そういった現代の状況の中で今回のテーマである自然を活用した教育がどのような潮流として、日本で発展してきたかをお話しします。
そもそも自然の中での直接体験による学びと恩恵の習得を教育の基本としていた文化が世界中にありました。例えばアメリカン・インディアンの教えや、仏教とか道教、儒教、神道、古くはコメニウスからジョン・デューイというところまで、直接体験を通した学びが非常に大事だと、世界各地で提唱され、発展してきました。
そのような中で、日本の野外教育は、アメリカの動向に影響を受けているところがあります。最初に史書として出てくるのは、1830年代に初めて学校で組織的なキャンプが行われたというものがありますが、現代に繋がる流れとしては、1940年代ぐらいから確認していけたら良いと思います。
まず1940年代は学校で教育的な価値があるだろうということで、テントを張り、アーチェリーや魚釣り、ハンティングをするような、レクリエーション志向の時代がありました。野外教育の父と呼ばれるL.B.シャープが、キャンプを通した教育の可能性や経験主義教育を掛け合わせた中で、1943年にアウトドア・エデュケーションという言葉を作りました。活動が行われる中で教育的な価値が認められてき、1950年代はカリキュラム志向の時代が訪れます。単発的なプログラムに終わらず、学校カリキュラムの中に組み込まれていきました。その後、1960年台には経済成長に伴い、環境問題がピックアップされ、自然保護志向の時代が訪れます。生物学者のレイチェル・カーソンが「沈黙の春(1962年)」という著書で化学農薬を使った物が、自然に対してどのような影響を及ぼすのかや、それに関わる政治的な絡みをまとめた本を出版します。またレイチェル・カーソンが出版した「センス・オブ・ワンダー」という著書の中では、「知ることは感じることの半分も重要ではない」と述べており、野外教育指導者の多くの人たちが信念にしているような言葉で、自然の中での直接体験を通して感じる感性を養うことが重要だと伝えています。
1970年代以降は環境教育と、冒険教育の分野が少しずつ枝分かれをしていき、それぞれの中でプログラムが多様化されたり、専門化されていく時代になります。幹としての野外教育というのは一緒ですが、冒険教育的なキャンプや環境教育的なキャンプというように枝分かれしながら、それぞれの学びを得ていくような状況になってきています。
日本では、YMCAとかボーイスカウトといった青少年団体、民間の青少年団体が一翼を担ってきました。1953年に文部省が出した「青年体育・レクリエーション指導の手引き」や「青年キャンプ指導の手引き」の中に、キャンプ指導に対してのレクチャーが書いてあります。1980年から1997年頃、自然教育推進事業が始まり、全国で自然学校がどんどん行われるようになってきました。例えば、兵庫県では今でも小学5年生で4泊5日の自然学校を行っています。
そして、1990年代の後半から2010年代はさらに発展を遂げました。その1つのきっかけは、阪神淡路大震災のときの支援活動で民間の自然学校や、キャンプ活動を行っている人たちの迅速な取組みが高く評価され、追い風になりました。
そして、中央教育審議会が「生きる力」を提唱し、実践や研究から野外活動が生きる力を育むということが明らかになっていったこともあり、日本では大きく発展していきました。
そのような中で様々な団体も設立されました。野外教育学会が設立された1997年は野外教育元年と言われています。民間の自然学校も1996年は76校であったのが、2010年には3,696校と数を増やしていきました。
野外教育の効果には自己、他者、自然という3つの学習観点があると言われています。自己への気づきだったり、自分と他者との関係性の中での気づき、自然に対する気づきだったり、自分と自然との関係性に関する気づき、そういった自己・他者・自然が絡み合いながら学びが生まれていくものとされています。
「野外教育研究」という学会誌にある発表論文や発表の推移を見ると、特に参加者の心理的な効果が圧倒的に多く、383人が発表しています。自然体験活動や野外活動の効果は、とりわけ非認知能力に対しては多く研究があります。例えば登山活動を例に挙げると、目的地まで到達するためにリーダーシップが必要になってくるとか、リーダーを支えるにはフォロワーシップが必要になったり、地図を読みこれからどのようなルートを通る必要があるのかを考える過程で判断力が養われるとか、常にうつろい続けている自然環境に合わせて柔軟に対応する必要があることとか、多くのリスクをマネジメントする能力も必要だったり、状況に応じてクリティカルシンキングが問われるなど全人教育に適したフィールドであるというのは、自然の大きな特性であると思います。
もちろん課題も残されており、自然体験や野外活動は、心理・社会的な能力を身につけることは研究で分かってきましたが、野外活動の「何が」そのような能力を身につけるのかというような、詳細な中身に関しては、未だブラックボックスになっています。今後の産業の発展という観点でいくと、自然の持つ特性を明らかにし、それが何の能力を育成するのに直結するのかということを明らかにすることによって、パッケージ化されたようなプログラムを提供することができるようになるかもしれません。ただ「キャンプが良い」という観点ではなくて、キャンプの何がその力を育むのかという観点を持っていることが必要だと思います。
野外教育の父L.B.シャープの言葉で、「教室の中でよりよく教えることができることは教室内で、学校外で直接体験を通してよりよく学ぶことができることは、学校の外で学ぶべきだ」というものがあります。また、元7大陸最高峰最年少登頂記録保持者の山田淳さんは、ある講演で自然の中での教育の特性を述べています。一つは「不確実性」で、常に変化する自然環境にどう対応するかが求められる環境であること。次に「非逃避性」で、自然の中に入ると、ある意味逃げられない環境です。逃げたくても逃げられないので、目の前にある課題に対して向き合わなくてはいけない環境であること。最後に、「絶対性」で、自然は絶対的そこにあるものなので、いくら文句を言っても仕方ありません。不確実性や非逃避性、絶対性などの要素が、様々な課題を作り出し、そして目の前にある課題に対して向き合わないといけないような状況が出来上がっているという点が教育効果を生むと述べています。
一方、日本の自然は世界的に見ても類を見ないほど、非常に豊かです。例えば砂漠も日本には伊豆大島に、氷河も富山県の立山で見つかったり、日本の自然資源は無いものがないのではないかというほど豊かです。海洋資源という点では日本中海に囲まれていて、排他的経済水域は世界6位であることや、山岳資源という点では、日本の3分の2は森林です。氷雪資源という点では、何といってもパウダースノーでウインタースポーツを楽しめます。動物に関しても固有種は魚類でいくと419種、哺乳類だと48種と、日本は海外諸国に比べても、自然資源において非常に競争優位性が高い状況です。
また、日本は多くの外国人観光客が来て、リピーター率もとても高い。リピーターの特徴として、回数を重ねるごとに支出が増えたり、都市から地方に向けて足を運ぶ傾向が見られる状況があります。最初こそ都市型のモノ消費である、ショッピングなどが多いかもしれませんが、リピーターの傾向から考えると、地方型コト消費に対してのニーズと需要が高まっていくと予想されます。都市から地方へ、モノ消費からコト消費と移行するインバウンド観光客を引き入れることを考えると、地方が持つ競争優位性を確認・発掘し、観光資源を磨いていく必要があります。そして、それはやはり自然資源ではないでしょうか。
さらにその状況を後押しするように、アウトドア用品の発展も目まぐるしいです。様々なキャンプギアも軽く、おしゃれになっており、一般人にもなじみやすくなってきました。そのような中で、少しずつキャンプ=おしゃれというようなイメージを持つ人も、増えてきているのではないかと感じます。
一方、課題や危険性については、自然環境は基本的に使えば使うほど少なからずダメージがあります。例えば、多くの観光客が訪れゴミを捨てていけば、美しいビーチが一瞬でごみが広がるビーチになってしまうとか、2021年にユネスコ世界遺産に登録された西表島では、絶滅危惧種のイリオモテヤマネコが車に轢かれてしまうことなど、無秩序に観光客が押し寄せれば、そこにある自然環境へ相当のダメージを及ぼしてしまう可能性があります。
そのような意味でも、単にアウトドア事業や商品が売れればよい、ということではなく、持続可能的なアウトドア活動を行っていくということが必須な観点だと思います。例えば、はこれはトレイルランの大会の一場面の写真です。階段があっても、参加者たちは階段横の溝をどうしても走ってしまいます。おそらく階段を駆け上がるのはとても疲れるため、自分で歩幅をコントロールできる溝を走ってしまっているのだと思います。確かに溝を走ると楽だけれど、横にある溝を走ることで、この登山道が少しずつ削られ広がってしまう可能性があります。広がっていくと、そこにある木の根っこが出てきてしまい、枯れてしまうといった可能性も考えられます。しかし、参加者たちも悪気があって溝を走っているわけではなく、単に溝を走ることでどうなるのかを知らないだけなのです。ちなみに、私はとてもしんどかったけれども、頑張って階段を走りました。ここはやはり「教育」が担うところであって、今後のアウトドア産業の発展の中でも、そういった適切な環境倫理を持つことであったり、「知らない」から「知っている」という段階に教育しないといつか同じように活動をすることができなくなってしまう時がくるかもしれません。再度言いますが、溝を走ってしまっている彼らが一方的に悪いのではなく、そういった環境倫理などを学ぶ教育体系をつくっていない今の業界にも責任があるというところも含め、今後の発展に重要な観点だと思っています。
まとめますが、現在、レジャーや教育、競技とか生活を目的としたアウトドア業界それぞれで活動が多様化し、アウトドア産業がどんどん発展しています。しかし、いかに作るか、売るか、機能させるかといった産業の営みの土台には、自然の魅力を深く知っていることや、教育的な観点、適切な環境倫理を備えておくことが必要であると強く思います。そのような土台をもっている人材がアウトドア産業を回していくことによって、持続可能なアウトドア産業の発展が生まれると思います。

part 2│ディスカッション
eスポーツと野外活動の共通項

鳥山 ルネ中等部から高等部に上がって、そのままプロになれるルートはあるのでしょうか。
橋本 プロチームはありますが、当然全員がプロ選手になれるわけではありません。しかし、産業の裾野としては様々な可能性があると思います。1つの例を挙げると、先ほどパリに行ったチームの中に女性が2人いました。そのうち1人の女の子は、親に手を引かれないと学校まで来られないくらいの状況にあった子でしたが、遠征の後、イベントマネジメントに目覚め、推薦で大阪芸大のイベントマネジメント学科に進学しました。まさか大学に行くなんて、ということで親御さんも驚いています。この先のeスポーツを支えるイベントマネジメントで、選手になってもおかしくないレベルの若手が関与していくと、また違ったものになると期待しています。現在eスポーツの周りにいる方は、利潤目的で始めている方が多いように感じていて、それを代替していく若いパワーが育つことを期待しています。
棟田 ゲームはまだ遊びというか、良いものと見なされないような感じがあるように思います。イメージ改善はどうお考えですか。
橋本 とても重要な質問だと思います。ゲームばかりやっているから、引きこもりになって学校に行かないと思っている方が多いように思いますが、実は全くの逆です。学校に行かなくなったから時間がいっぱいできて、ゲームばかりやるようになったというのが実態です。eスポーツが一般的なゲームと圧倒的に違うのは、集団競技であることです。仲間と一緒にプレーをするために学校に来る、という主体性の違いがあります。家にこもってするビデオゲームはeスポーツではない、ということから理解をしていただく必要があります。確かに遊びと学びの境界は分かりにくいですが、僕にとっての理想の形は、途中から遊んでいるのか仕事しているのか分からなくなるくらい打ち込むことだと思います。いろいろ苦言を呈する方がいたら、ぜひ実際にやっている生徒の隣に座って、どんな態度で、授業に接しているかというのを見ていただくのが早いかなと本当に思います。
棟田 徳田先生にも同じような質問があります。スポーツという語源は、日本だとやはり体育が強いながらも遊びという要素があり、レクリエーションや野外活動はリンクしていると思います。徳田先生は「お前は遊び過ぎやろ」みたいなことはなかったですか?
徳田 橋本さんのお話に親和性を感じています。妻にさえ、キャンプに行くと、遊びに行ってくるんでしょうと言われるぐらい、教育活動だと思われない現状はあります。それはそれで自分的にも好きで、遊びが仕事になっているのがいいのかなと思ったりもしますが。実際に、キャンプってそもそも遊びですし、教育のスタートが遊びで全然構わないと思います。その中で遊びとして、感じる、気づく要素もあります。ただし、遊びからの気づきより高次な段階、自分の意識を変容させることとか、行動変容まで求めていくときには、野外教育に精通した、野外教育指導者と呼ばれる人たちが介入し、ファシリテーションしていくことが重要だと思います。
古川 学校教育の中で、ゲームに対する嫌悪感といいますか、それは少し言い過ぎかもしれませんが、何か……
橋本 偏見はありますね。
古川 偏見はありますよね。でも、eスポーツを教材にすることで学校、社会活動にももう一回再復帰できる環境を整えることができるのは、実は学校とか公の取組よりもむしろ株式会社とか、そういった私立学校とかのほうがやりやすいかもしれないですね。
橋本 PDCAサイクルだったら難しいですよね。毎年の予算が決まっていて、期の途中で5台買いたいっていうところに、20台買っていいよっていう校長先生とか理事長さんとかいらっしゃるなんていうのはなかなかない。僕の場合は、企業としての採算と収益と事業戦略的に必要なことをやるという決定ができるので、それをやったということですね。
徳田 橋本さんのお話をお聞きして、野外活動での学びとリンクする部分が多いと衝撃を感じていました。特に非認知能力に焦点を当てられる部分ですが、eスポーツでの学びを得ている子たちが野外活動をしたら、すばらしい人材が生まれるのではないかなという、イノベーションが起こるのではないでしょうか。
例えば、環境倫理やアウトドア活動の特殊なスキルを事前にVRなどで学んで、そして実際に現場に行くみたいな流れができると、今後の発展の可能性があるのではないかと感じていて、橋本さんはどのように捉えられていますか?
橋本 確かに野外教育の歓喜や興奮は、教室の中で日々僕らが接しているものに非常に近いものがあります。先生がやっている野外活動は、立派なOODAループ学習であろうと思います。状況を観察して、オリエンテーションして、つまり選択肢を考えて、ディサイドして、アクションにつなげていくというのを、瞬時にやっています。でなかったら、激流に飲み込まれてしまうし、崖なんか上れないです。そういう意味、教育効果としては非常に近いものがある。それで、フィジカルに強くなる。メンタルに強くなるだけでなくて、フィジカルに強くなるというのは、やはり野外活動の圧倒的なメリットであり、強みでしょう。ですから、両方できるとすごくいいですよね。まさに、今の先生の指摘はOODAループ学習という切り口で束ねることができると感じます。僕のもう1つのテーマは、OODAループ学習をこの教育の世界の中でどんどん広げていくというものがあり、瞬時に判断する教育は、野外教育やeスポーツ教育もそうですし、多分ほかにもまだいろいろありそうですよね。そういうものを何か一緒にできたらいいなと思いました。
古川 元来、日本のスポーツは教育的な手段として捉えられてきたわけですが、その中でも部活では、協働する力、社会性やスポーツ集団としての自治的能力など、そういった教育的効果があるのではないかと言われています。まさにeスポーツや野外教育においても共通する部分があるのでしょう。
鳥山 橋本先生が、具体的にメタバースを使って、何か構想中のことがあればお聞きしたいと思います。
橋本 重たいヘッドマウントディスプレイの間は多分駄目で、来年ぐらいには、本当にメガネをかける形で、没入感のある機材が出ると思います。野外どころか宇宙でも、健常者もハンディキャップのある人も皆が参加できるという、1つの別の世界をつくれるというのが魅力だと思っており、技術的な進化をもう少し見たいと思っています。
鳥山 徳田先生、野外教育の中で、オンラインや仮想空間で野外教育をやったら面白いのではないかという議論はいかがでしょうか。
徳田 まだまだそのような取り組みは聞いたことがありませんが、キャンププログラムの一つに、ポイントを周りながら、そこで課題を見つけて、課題に取り組むオリエンテーリングというプログラムがあります。それで、兵庫県にある美方高原自然の家とちのき村というところでは、そのポイントにQRを置いていて、それを読み込むと、キャラクターが出てきて課題が出る、といった試作的なものは取り組んでいます。徐々にそういった最新技術とコラボしたプログラムも、出てきているのを感じています。
棟田 野外活動はフィジカルが養われる、eスポーツはメンタル重視という話がありましたが、もともとeスポーツはスポーツなのかという議論がありました。野外活動も先ほどから集団凝集性や、心理的効果も沢山あり、通ずる部分が多い中で、少し戻して、スポーツだと思うかどうかというような議論をさせていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
橋本 答えから言うと、私にとってはどちらでもいいです。どちらかというと、遊びであってもいいくらいに思っています。教材やツールに本質があるのではなくて、それを用いて身につくものや、深めていけるものに本質があると思っています。だから、遊びで大いに結構というくらいの気持ちで考えています。スポーツというと、もう少し神聖な感じになりますよね。だから、eスポーツというネーミング自体は大変気に入っていますが、あまりこだわりはありません。
棟田 ゲームというと遊び要素が強くて、教育に取り入れづらいと思いますが、eスポーツはすごく入れやすい形があると納得しました。
徳田 ほとんど橋本さんと同じです。スポーツにもできると思います。自然という概念は多分もっと大きくて、自然を使ってスポーツにもできるし、単純に活動そのものを楽しむこともできます。最近では東京オリンピックもあり、スポーツクライミング人口が増えてきたというところでは、スポーツの可能性は広がっており、今後さらに伸びていくだろうという感覚です。ただ、僕も原点は遊びだと思っています。
古川 野外教育は、例えば社員教育や社員同士のつながりを強くするために用いられるケースを耳にしたことがありますが、そういった企業ニーズはどれくらいありますか?
徳田 過去にある企業が新入社員研修を2泊3日とか3泊4日で「山岳」で行う際に、スタッフとして参加したことがあります。その際企業の人事担当の人もキャンプに帯同して、新入社員を観察していて、研修中どのように周りのメンバーとコミュニケーションを取っているか、研修にどう取り組んでいるかを観察し、適性を見て、どこの部署に配属するか検討材料にしていました。
また、新入社員だけではなくて、部長クラスや管理職のような人たちのリーダーシップ研修にアウトドア研修が含まれていたり、さらには代表や社長が集まってキャンプをするというのも、コロナ禍前に一定のニーズがあり、今また戻ってきている感覚があります。
古川 教育と耳にすると、対子供というイメージがありますが、企業の人材教育でも活用されていると分かりました。その際の視点として、人間性の部分や協同的な力という話がありましたが、SDGsに対する理解や自然環境の基本的な知識というような視点で社員教育を行われているケースはありますか。
徳田 企業からのニーズでそういったものを身につけたいというようなことは、あまり聞いたことはないですが、野外研修などを通して副次的に学んでいるように感じます。例えば、「自然に入らせてもらっている身」として、できるだけインパクトを少なく活動するために、トイレの仕方や食事の仕方などを、参加者皆で考えながら生活をしていくことを通して、副次的にそういったことは身につけているのではないかなと思っています。
古川 スポーツの教育的効果の側面でいうと、人間教育や、倫理観、道徳観、協同的な力という面に向きがちですが、eスポーツではパソコンスキルやプログラミング能力を、野外教育では、自然環境に対する知識、学びを得ることができるというところで、人としての成長以外の、基本的な知識や技能を身につけるきっかけにもなるという解できました。両者が全く違うようなものに見えますが、俯瞰的に捉えると似ている部分、共通する部分が多く、また教育的効果としても類似したものが得られるのではないかというお話を伺うことができました。

▶本稿は2023年2月21日(土)に開催された、日本スポーツ産業学会第10回冬季学術集会の同名シンポジウムをまとめたものである。

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