東京オリンピックパラリンピック大会への抱負


山下泰裕

YasuhiroYamashita
公益財団法人日本オリンピック委員会会長

――東京オリンピックパラリンピック大会への抱負
JOCとしての目標は金メダル30個。そこに向けて強化本部を中心に頑張ってきておりますが、選手たちが生き生きとはつらつと颯爽とそれぞれの夢にチャレンジし、色々な人たちが大輪の花を咲かせる。また、日本だけではなくて世界から集ったアスリートたちが、東京2020は最高の大会だった、そこで我々は自分たちのベストのパフォーマンスを発揮できたというような思い出に残る大会にしていきたい。

――スポーツ界の課題と展望
ガバナンス、コンプライアンス、そしてインテグリティの向上。公益法人であるかないかにかかわりなく、スポーツ団体は公の組織(公器)であるという意識を常に持っていなければならない。一連の不祥事がありましたが、我々はそういった問題に対して国民の信頼を失うことなく開かれた当たり前の組織になっていくように努力をしていかなければならない。JOCもNFも意見交換しながら一緒になってスポーツ界を良くしていき、力を合わせてより良い社会づくりに貢献できるようなスポーツ界にしていくことが大事なポイントと思っています。

――アーバンスポーツ・eスポーツなどの新しいスポーツについて
人々を豊かにし、人々が心身ともに健やかに活き活きと生きてゆけることに関わっていることが重要だと思います。人々の関心も変わっていくでしょうし求められるものも変わっていくでしょう。そういったものに対応しながら進化・変化していくことが大切です。「伝統とは形を継承することを言わず、その精神をその魂を受け継ぐことを言う」という言葉が私は大好きでずっと大切にしてきました。変わることも大事だけれど形も大事、でも形に表せない精神・魂を受け継ぎ次に伝えていく。そのことを大事にしたいと常々思っています。

 

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