徳島における「eスポーツ」の現在地

徳島における「eスポーツ」の現在地
加藤貴弘│徳島eスポーツ協会 エグゼクティブアドバイザー(徳島県 国保・地域共生課長)
近年、「デジタル田園都市」という単語が地域活性化、地域創生のキーワードとして用いられている。デジタルテクノロジーを地域産業に活用する、その特定のエリアを示す言葉だが、その先駆けとなったのが徳島県である。なぜ徳島県がデジタル田園都市として発展してきたのか。その背景を解説する。

県内全域に光ファイバー網が敷かれている徳島県

現在、徳島県では消費者庁の新未来創造戦略本部が県庁の中に入り、また、国内では約20年ぶりとなる高等専門学校の「神山まるごと高専」が2023年4月から開校するなど、デジタル田園都市の先駆けとして活発な動きが見られます。
そもそも、きっかけとなったのは2011年の地上デジタル化です。それより以前の徳島県は県外の、関西エリアのテレビ局の電波を受信していました。ですが地デジ化によって、その電波が届かなくなるという事態が想定されたわけです。そこで県内全域にケーブルテレビというかたちで光ファイバーを張り巡らせ、どのエリアでもテレビを視聴できる環境を整備しようという動きになりました。その結果、現在では県内の9割の世帯がケーブルテレビを見ている状況にあります。
こうして整備された環境が、デジタルテクノロジーを導入するうえで大きな要因となります。2011年以降、例えば、4K映像で様々なコンテンツを制作する会社が東京から徳島に拠点を移し、今では当たり前のようになった「テレワーク」やオンライン上での業務遂行を早い段階から推し進める例もありました。こうした動きはコロナ禍によって、さらに加速した印象です。
前述の新未来創造戦略本部や神山まるごと高専も、徳島県の環境が生んだ副産物と言えます。神山まるごと高専が構える徳島県名西郡神山町は人口5000人弱の非常に小さな町です。そこに光ファイバー通信網が敷かれていることから、サテライトオフィスというかたちで様々な企業が進出してきました。ならば、この場所にIT人材を養成する環境を整えて、「全国から学びたい学生を受け入れよう」という観点でソニーやヤフーといった企業からの出資を元に開校に至ったわけです。なお、学校は全寮制で、学生の大半は県外出身になります。この神山まるごと高専が、やがてはGoogleやFacebookといったデジタルの新しいビジネスが生まれる場所になるのではないかと期待しています。
加えて、デジタル田園都市として徳島県が発展した要因には、10年以上前からアニメを用いた町おこしに取り組んでいる点があります。
一つは、日本で大ブームになりました「鬼滅の刃」の制作会社ufotable(ユーフォーテーブル有限会社)の社長が徳島県出身ということで、県内に、同会社が運営するシネマやカフェ、スタジオが存在しています。
その効果もあり、ufotableがソニー系グループのANIPLEX(株式会社アニプレックス)と連携して「マチ★アソビ」というイベントを春と秋の年2回、開催しています。イベントには全国からコスプレ—ヤーやアニメの声優が参加し、徳島の街中で、いわゆるコミックマーケットに通ずる様相です。現在は一度の開催で、7、8万人が来場し、10年間でおよそ100万人が集まるようなイベントになりました。

スライド1│アニメの聖地 徳島

「徳島eスポーツ協会」の誕生

こうした【ネット回線が速い】【アニメ文化が根づいている】という特色を備えていることから、徳島県では2018年からeスポーツのイベントを催すことになりました。
まずは、サッカーゲームの「ウイニングイレブン」(現在は「eFootball」にタイトルが変更)をオンライン上で対戦するというもの。徳島の商店街の中に開催場所を設け、東京の秋葉原のeスポーツのスタジオとつなぎ、11vs.11の形式で対戦、その年に初めて開催されたeスポーツのアジア大会で金メダルを獲得したプレーヤーにも参加していただくという企画を実施しました。このイベントへの地域の皆さんの評判が非常に高く、eスポーツが徳島県ですんなりと受け入れられたことは驚きでした。
その翌年には、全国都道府県対抗eスポーツ選手権がスタートします。大会自体は茨城県で開催されたのですが、その予選会も兼ねて、eスポーツの「徳島県知事杯」を設立しました。
そうして、これらの動きが「単なる一過性のイベントではない」という認識の元、県庁が主導となってタスクフォースを創設します。教育や経済の団体、金融機関、福祉団体や地元メディアに加わってもらい、運営する組織をつくることでeスポーツをさらに推進していこうと考えたわけです。そのタスクフォースが母体となって、2ヵ月後には「徳島eスポーツ協会」を立ち上げました。同時に、一般社団法人日本eスポーツ連合の徳島支部を兼ねることになります。

スライド2│タスクフォースからeスポーツ協会の設立

徳島eスポーツ協会を運営していくうえで、参画していただいた機関や団体へ還元し、いっそう地域の方々が参加できる場をつくる観点から実現したのが「闘電街」(とうてんがい)というイベントです。
場所は、徳島市の中心にある東町商店街(しょうてんがい)になります。以前は市内で最も栄えた繁華街でしたが、大型郊外店舗など商圏が分散するなかで、シャッター街になっていました。そこで徳島eスポーツが東町商店街と連携し、空き店舗にゲーム機材を持ち込んで楽しんでもらうイベントを2019年7月にスタートさせました。これは地域住民を巻き込んだ、さらにはその地域ならではのeスポーツイベントの先駆けといえるものです。
今でこそ、こうした催しは全国各地で見られますが、都市圏ではスポンサーもつき、商品も生まれるなど、大規模イベントとして、いわゆるショービジネス的な展開を遂げているeスポーツですが、それをローカルに落とし込んで、商店街で実施しようと企画したのが徳島eスポーツ協会です。

スライド3│eスポーツを地域に波及させて街の活性化につなげる

教育現場におけるeスポーツ

阿南工業高専や四国大学の例
地域において、スポンサー獲得や入場料を取るなど経済的に自立させてイベントを展開しようにも、やはり人口や出展企業の少なさがあり、うまく持続性をもたらすことは難しいのが現状です。eスポーツは特に若い世代への訴求力が非常に強いコンテンツですが、いかに地域で持続させるかが焦点になります。
そこで真っ先に考えたのが、教育でした。小学校の現場ではプログラミングの教育が導入され、必修科目に「情報」が加わるといった動きが出始めたタイミングでしたので、教育現場にeスポーツを盛り込もうと考えたわけです。
ここで一つ、徳島の阿南工業高等専門学校の例を挙げます。阿南工業高専では工業系の学習の中でeスポーツを取り組む動きがあり、その背景には「人間力の形成」があります。そもそも、学校生活においては、どうしても“勉強ができる”“運動ができる”とクラスの中でも目立つ存在がいて、その一方で、“それほど目立たない”学生もいるものです。そうした学生たちが前に出てくる、阿南工業高専では「人間力」として、学生の個性を磨き上げていく、それを形成するカリキュラムを進めていました。
その際、“それほど目立たない”学生たちに、勉強や運動以外で「何が武器になるか? 何が得意なのか?」と話をしたところ、返ってきた答えがゲームでした。ならば、授業にゲームを取り入れよう、と。学生は先生に「ゲームを授業の中でやっていいんですか?」と思わず尋ねたそうですが、「ゲームから学ぶこともある」というのが阿南工業高専の考えでした。
例えばそれは【コンピューターとのつながり】【対戦を通じたコミュニケーション】【海外との交流で磨かれる外国語の語学力】【イベント運営の仕組み】など多岐に渡ります。そうして阿南工業高専はeスポーツをカリキュラムに取り入れ、さっそく全国高等学校eスポーツ選手権大会で3位という快挙を成し遂げました。また、大会のほかにも、勉強や運動の分野で目立たなかった学生が、実際にクラスメートやeスポーツ研究会に戦法ややりかたを指南する風景も見られ、それはまさに学校が描いた「人間力の形成」につながるものになります。
そして、そうした活動は学校内に収まらず、地域の子どもたちや障碍者福祉施設のもとを訪れ、ゲームを通じたコミュニケーションや指導普及の点で阿南工業高専の学生が活躍する動きが現在は見られます。
障がい者福祉施設においては、入所者の方々にゲームに参加してもらうことでリハビリテーションや交流体験の場に活用してもらいます。そもそもeスポーツは、例えば、身体の一部が動かない、聴覚に少し障がいを抱える、というケースでも、ゲームの対戦であれば問題がない場合もあり、ダイバーシティという点において高い可能性を備えていたわけですが、阿南高専では、近隣障がい者施設の協力も得て、実際に、eスポーツ交流会を3年前からスタートさせました。
これはeスポーツと福祉の可能性を十分に感じさせるものです。例えば、発達障がいを抱えた方が家に引きこもるケースがあるとしましょう。そこで外に出るツールとして、ゲームの出番です。支援団体の皆さんが、県の障がい者交流プラザで大会を実施したところ、そうした方々が保護者と一緒に足を運び、健常者の方々と一緒になってゲームを楽しむ姿が見られ、eスポーツの可能性が開けると感じた事例でした。
もう一つ、四国大学の例を挙げます。四国大学ではeスポーツ部の学生たちが主体となって企画を考えて実行に移しており、年間で50回ほど、毎週のようにイベントが催されています。そこでは大学生だけでなく、世代や地域を越えて参加できるオープンな場での交流会やオフミーティング、各大会などが行われています。
eスポーツの黎明期からこうした動きに精力的だった四国大学とは、JHSEF(一般社団法人全国高等学校eスポーツ連盟)や株式会社サードウェーブがパートナー連係協定を令和2年12月に締結し、学校間の交流も含めて、eスポーツを核に、学生どうしの交流や地域への参画を進めているのが現状です。
これは、大学という自由度の高いフィールドを使える点が特色と言えるでしょう。また四国大学が徳島市の中心部にあり、多くの人が集まりやすい場所にあることも影響しています。
そうして2022年12月には、対戦型FPS(シューティングゲーム)「VALORANT」の大学対抗戦が始まりました。当初は四国大学と徳島大学が、今では鳴門教育大学も加わり、3校による対抗戦として、大学の名誉をかけて熱い戦いが繰り広げられています。
さらには、eスポーツと表現するとタイトルや種目が限られてくるところを、「ゲーム全般」を対象にすることで、カテゴリーを広くしました。その一つが、カードゲームです。任天堂の携帯ゲーム「ポケットモンスター」のカードゲームを用い、その世界大会で優勝しているプレーヤーを四国大学に呼んで、カードゲームのイベントに参加してもらう企画を実行しました。「世界一のプレーヤーに会える」ということで、当日は小学生から大人まで大勢の方々が集まりました。厳密に言えば、テレビやコンピューターを使わないのでeスポーツとは異なるカテゴリーになりますが、eスポーツから波及したコンテンツであり、実際に対戦をするものですから、これを取り入れることでコミュニティの輪を広げています。
また、四国大学と徳島市内の中心部にあるバー「Game Bar LIBERTY」が連携して、「TGP=徳島ゲームパーティー」というイベントを催しました。そこにはゲーム好きの人が集まって、対戦はもちろん、それぞれが好きなゲームを語り合ったり、プレゼンするような企画が催され、ゲームを鍵にコミュニケーションを図るものになりました。
四国大学はeスポーツを通して、多彩なコミュニティを巻き込み、新たに創生することを精力的に行っています。

eスポーツだけではないゲームそのものが開く可能性

eスポーツの実態は、舞台そのものが画面の向こう側、ネット上の世界にあります。ですが、阿南工業高専や四国大学の取り組みをご覧いただくと、eスポーツを通して、様々なイベントや交流が生まれ、現実の世界でもリアルなつながりが育まれていることが見受けられます。

スライド3│eスポーツを地域に波及させて街の活性化につなげる

こうした活動に県全体で励んできた徳島県には、2022年9月に「デジタルスタジオ」なる場所が誕生しました。これは「eスポーツの拠点がほしい」というニーズを受けて実現したもので、徳島駅前のデパート「そごう」が撤退するにあたり、その空きテナントを活用しました。
場所はデパート内の一角で、10台ほどのゲーミングPCとゲーミングチェアを設置し、5vs.5による対戦ができます。施設は県営になりまして、使用料は「(青少年であれば)1時間100円」で設定しています。設立してから毎日、小中高生から大人を含めて、様々な方々が利用しており、ゲーム大会のほかに交流大会や、ネット回線があるので、ここを拠点に世界中とつながることができるようになっています。デジタルスタジオのオープニングイベントには、⑭サードウェーブの協力のもと、オーストラリアとつないで、英語でのやり取りを介しながらの対戦交流会が実現しました。
さて、徳島県の中で、県内だけでなく世界中と、さらには世代を超えた交流や連携がeスポーツを通して生まれました。その一方で、一つのハードルを感じているのも事実です。
それは、「対戦しなければeスポーツではない」という点です。例えば、eスポーツの主流であるFPSやMOBA(マルチプレーヤーオンラインバトルシミュレーション)は、ある一定の次元に到達すると、プレーヤー間で明確なレベルの差が生じます。ハンデを設けたとしても、それが機能しないケースが往々にしてあります。
ならば、「対戦しないような場を作ろう」。その観点からクリエイティブという要素に着目しました。そこで活用したのが、ビデオゲームの「マインクラフト」です。これは敷居が非常に低く、裾野の拡大に通じるタイトルだと感じています。ゲーム内で様々なブロックを用いて多彩なオブジェクトを形成していくもので、誰もがプレーしやすく、なおかつ、発想力やデザイン、それを実現するためのテクニックなどが求められ、身につけていくのがこのゲームの特徴です。
実際に徳島県ではマインクラフトのサーバー上に「未来空間をつくる」ことに県の予算で着手し、そこでは県のマスコットキャラクター「すだちくん」をブロックで再現しました。また小学生を対象に全国イベント「Minecraft(マインクラフト)カップ」のご協力をいただき、ゲームを活用したワークショップを行い、そこではコンピューターに触れながらゲーム内で街並みを作っていく取り組みを体験してもらいました。こうして、子どもたちの参加を推し進めていくことで、地域活性化につなげていきたいと考えています。
そしてもう一つ、「地域と世界をつなぐ」架け橋としてeスポーツの持つ可能性の実例を挙げましょう。現在、徳島にはeスポーツのプロチーム「DOPENESS TOKUSHIMA」が存在します。彼らのような世界大会にも参加しているチームは多くの場合、オンラインを介して活動しています。ですが、こちらは、所属するプレーヤーたちを徳島に呼びかけて、県内に居を構え、そこで共同生活を送ることで、これまで以上にチームの強化につなげるという取り組みになります。元々のチーム名は「DOPENESS」でしたが、徳島の名前を冠してもらいました。それによってチームが活躍すれば、徳島の知名度アップや発信力の増幅が期待されるというわけです。
彼らには地域のイベントにも参加していただき、地元との交流の場を設けています。世界を相手に戦う彼らが徳島にいることは、まさに「地域と世界をつなぐ」シンボルであり、そこからeスポーツの可能性がより広がると考えています。
当初は、単なる町おこしや集客の一つであったeスポーツですが、教育や福祉の現場で利用され、さらには徳島を活性化させる核になりました。やがてデジタルスタジオという拠点も誕生し、ゲーム以外にも様々なものが徳島から生まれていくと想像しています。そこに行政も民間と手を取り合いながら、地域住民がより進みやすい方向へ支援していくことを念頭に、これからも新しく展開していきたいと思います。

Q&A

Q. eスポーツをスポーツ産業と絡めることは可能でしょうか。そもそもeスポーツはスポーツと定義できるのか、という点も議論の的にあり、連携が難しい印象です。
A. eスポーツは果たしてスポーツなのか、これは初期の段階から議論されてきました。私自身は、eスポーツという枠組みにこだわりすぎると、その先の未来がないと感じており、もっと広く考えたいと思うところです。
例えば、スポーツ界ではサッカーのJリーグやバスケットボールのBリーグでは様々な地域密着型のチームが誕生し、活動しています。eスポーツ界においても、プロチーム「DOPENESS TOKUSHIMA」のように身近で応援できる存在が全国的にどんどん生まれていくと、いわゆるスポーツに近いかたちで“地域に応援される”展開が広がると感じています。

Q. 現時点で、徳島においてeスポーツは地域活性化や地域創生に十分活用できているという感触はお持ちでしょうか?
A. 初めは短絡的にeスポーツを地域活性化に取り組んだのは事実です。「ゲームだから若い人が集まるだろう」と。ですが、実際にeスポーツでイベントを行っていると、大きな画面モニターの前に若い人だけでなく、様々な世代の地域住民が見に来ました。それこそ野球ゲームをプレーしていると、実際のプロ野球の“阪神-巨人戦”を観戦するかのように、ビールを飲みながら応援するような光景もありました。そうした、見る人を巻き込む力はスポーツに通ずるものがある、とは感じました。
一方で、もう一段階進めるためには、多世代化に焦点を合わせる必要があると考えています。子どもや若い世代はゲームをするでしょう、40〜50歳台はファミコン世代ですからゲームそのものを知っている。ですが、人生100年時代と言われて久しく、高齢社会の中で、いかにゲームとつなげるか。どうしても、反射神経などは世代間でギャップが生じますから。そこが課題になります。
例えば、厚生労働省と各開催都道府県が主催する「ねんりんピック(全国健康福祉祭)」に、この先、eスポーツが採用される可能性もあります。高齢化が進み、かつそうした活動が盛んな徳島県ではよりeスポーツが根づきやすい土壌があるのではないかとは感じています。

Q. この先、どのような光景を想定されているのでしょうか?
A. 様々なバリエーションがあっていいのかなと思います。例えば「ねんりんピック」は将棋など、いわゆる文化的なコンテンツを競技として実施している側面があります。文化的なものでいえば、能からダンスまで、その動きが速いものから遅いものまで、美徳とされるものが様々あります。なので、ゲームをそこに取り入れても、根づきやすいのではないかと。
また、あと10年、20年経てば、ファミコンのネイティブ世代が高齢者になるはずで、生まれたときからテレビゲームで育った方々なわけです。いずれはスマホゲームに興じている世代が高齢者にもなるでしょう。となると、そこでもまた時代は今と違ってくるのではないかと思います。今以上に、オンラインで世界中の人たちとつながるのが当たり前になり、それが日常風景になる、となれば、価値観もおのずと変わるはず。もうそれは目の前でしょうし、現在eスポーツに関わっている身としては、少しでも早くキャッチしながら、そのフィールドを多くの方々に開放していくことが大事だと考えています。

Q. 従来のスポーツビジネスの構造が、eスポーツにも取り込まれている印象です。ですが、単なる利益獲得が狙いではなく、人々の喜びにいかにつなげるかが行政の視点であると感じました。それは当初からの狙いですか?
A. やはり、そもそもは税金を使うところからスタートしていますから、県民の皆さんの利益にならないと、「なぜ、eスポーツを行政がやるんだ?」となるわけです。その問いに答えるためには、様々な分野や階層の住民の皆さんにつなげていく必要があります。
例えば、学業ですとeスポーツが学生獲得のツールになりました。学校には、その経済効果がもたらされたわけです。さらには高校や大学が、企業に貢献したり、地域へ還元する動きも生まれました。そうした点では、いい方向に進んだのではないかと感じるところです。

▶本稿は2023年11月14日(火)に開催されたスポーツ産業アカデミー(ウエビナー)の講演内容をまとめたものである。

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